MENU
ログイン
ログインと会員ご登録はこちら

現在カート内に商品はございません。

Fleur de lis_ QUALITY

STORY.1ジャケット「本切羽」

スーツの袖口に「ボタンがついている」のは みなさまご存知ですよね。
手元というのは意外と人目につく部分であり、好きな方ほど着目しているパーツでもあります。
その仕様を「本切羽(ほんせっぱ)」と呼びます。
袖のボタン穴が実際に機能し、袖口の開閉ができる仕様を本切羽と呼びます。
この本切羽、袖まくりをするわけでもない飾りパーツなのに、どうしてここまで手間をかけるのか。
本切羽には3つの意味合があると言われてます。

1.本格志向

もともとスーツのボタンは飾りですが、切羽のボタンホールは飾りではなく、きちんと開けて袖まくりに対応するためのものでした。
20世紀以前、スーツの下に着るシャツはあくまでも「下着」 そのため、何時いかなるときもジャケットを脱ぐことはありませんでした。
そのため、ジャケットを脱がずとも袖をまくり、作業しやすくするために袖口に開閉機能が付きました。
医者のスーツに多い仕様だったので、英語では「surgeonʼs cuff(外科医の袖口)」と呼ぶとか。
現在は袖をまくる必要性がないので 簡略化して形だけついている、というものも多くなっています。
手間をかけて本切羽にしている、というところに 「ものづくりへのこだわり」が伺えます。

2.穴かがりが綺麗

飾りの切羽だとボタンホールの内側に穴が開きません。
本切羽の場合、内側をくり抜く必要がありますので、しっかり縫わないとそこからどんどんほつれていってしまいます。
そうならないために 本切羽のホールは開き見せのものより糸の密度が高く、穴かがりが綺麗に仕上がっている場合が多いです。

3.袖丈の調整ができない

一見するとデメリット。 開き見せは仕上がったスーツでも袖丈の調整が効きますが、本切羽はそれができません。
逆に言うと、ひとりのためだけに型紙を起こす 「オーダースーツ」ならではの仕様、ということもできます。

フラデリのジャケットは全て本切羽仕様にて仕立てています。
「ものづくりのこだわり」を実際に袖を通して感じてください。

CATEGORY